
【S】―エス―01
第17章 困惑
今までに味わったことのない異様な感触に両手を引くと、素早く端に置いてあった懐中電灯をひっ掴みその場所を照らす。
「――っ! なんだ、これ……」
懐中電灯が照らし出す眩い明かりの先に現れたもの。その正体に、瞬矢はそれ以上の言葉を失う。
天を覆い尽くすかのように聳えた木の根元、暗く冷たい地中から現れたのは、無数の白く長細い【何か】。
地中からまだほんの一部分しかその姿を見せておらず、また若干土を被ったそれは、折り重ねられた人の骨、骨、骨――。
先ほど瞬矢が表面に被っている土を掻き分けた際、両の手でひやり、ざらりと触れたもの。その正体こそ、今まさしく眼前にあるそれらだった。
狭々しく折り重なった骨たちの一番上に突き出すかのようにあるそれは、左右どちらかとまでは断定できないが、長さと大きさから恐らく腕の部位と思われる。
「人の……骨?」
訝しげにそう呟くと眉をひそめる。ふとよぎったのは、つい先ほど見た誰のものとも知れない断片的記憶の映像。
「――っ! なんだ、これ……」
懐中電灯が照らし出す眩い明かりの先に現れたもの。その正体に、瞬矢はそれ以上の言葉を失う。
天を覆い尽くすかのように聳えた木の根元、暗く冷たい地中から現れたのは、無数の白く長細い【何か】。
地中からまだほんの一部分しかその姿を見せておらず、また若干土を被ったそれは、折り重ねられた人の骨、骨、骨――。
先ほど瞬矢が表面に被っている土を掻き分けた際、両の手でひやり、ざらりと触れたもの。その正体こそ、今まさしく眼前にあるそれらだった。
狭々しく折り重なった骨たちの一番上に突き出すかのようにあるそれは、左右どちらかとまでは断定できないが、長さと大きさから恐らく腕の部位と思われる。
「人の……骨?」
訝しげにそう呟くと眉をひそめる。ふとよぎったのは、つい先ほど見た誰のものとも知れない断片的記憶の映像。
