
【S】―エス―01
第33章 計画
裏口近くの通路から正面を入ってすぐのフロアに移動した瞬矢たちは、改めて建物内を見渡し、思いの外管理されていることに驚く。
「――で、なんの話だ?」
設置されたソファに浅く腰かけた彼は瞬矢と刹那が共に行動し、加えて茜までいる事実を目の当たりにして驚くこともせず、むしろ飄々(ひょうひょう)と訊ねた。
瞬矢が刹那に視線を送ると、彼は手提げ鞄から透明なビニール袋を取り出す。そしてその中に入っている例の数字の刻印された骨を見せる。
「この数字の意味は?」
彼はビニール袋に入ったそれを取り上げ、しばし観察した後、刻印された数字を見せて開口する。
「製造年月日だよ。つまり、君たちが本当に生み出された日」
更に角度を変え骨の断片部分を指し示し、こう続ける。
「これは途中から欠けているが、本来ならこの後に製造番号が続く」
つまり瞬矢と刹那の場合【06】と【07】、咲羅ならば【145】のことを表す。
本当の誕生日――。だがそれが分かったところで認識が変わる訳もなく、やはり彼らの……特に瞬矢の中で誕生日は『2月28日』なのだ。
「――で、なんの話だ?」
設置されたソファに浅く腰かけた彼は瞬矢と刹那が共に行動し、加えて茜までいる事実を目の当たりにして驚くこともせず、むしろ飄々(ひょうひょう)と訊ねた。
瞬矢が刹那に視線を送ると、彼は手提げ鞄から透明なビニール袋を取り出す。そしてその中に入っている例の数字の刻印された骨を見せる。
「この数字の意味は?」
彼はビニール袋に入ったそれを取り上げ、しばし観察した後、刻印された数字を見せて開口する。
「製造年月日だよ。つまり、君たちが本当に生み出された日」
更に角度を変え骨の断片部分を指し示し、こう続ける。
「これは途中から欠けているが、本来ならこの後に製造番号が続く」
つまり瞬矢と刹那の場合【06】と【07】、咲羅ならば【145】のことを表す。
本当の誕生日――。だがそれが分かったところで認識が変わる訳もなく、やはり彼らの……特に瞬矢の中で誕生日は『2月28日』なのだ。
