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【S】―エス―01

第34章 夢の断片

 たちまち何事かと周囲にできる人だかり。そこに左手を翳(かざ)すと側の窓ガラス全てが割れ、建物が倒壊する。


 聞こえる阿鼻叫喚。


「ふふっ……、はは――!」


 腹を抱え、子供が新しい玩具を見つけた時のように笑う。


 咲羅にとって潰した車に誰か乗っていようが、そこに人が何人いようが、そんなことどうでもよかったのだ。


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