山岸君と照井君
第17章 甘い香り―――…。
「―――…って事で…
絶賛…俺様の猛アタック中って所だ――――…
驚いた……よな―――…」
俺は、姉ちゃんを見ることが出来なくて…
エレベーターの上の表示を見た――――…
「そう…だね―――…驚いた…
でも…好きになった人が…たまたま…“男”だったってパターンでしょ?」
「///…あ―――…あぁ…」
なら…しょうがないよ…と、姉ちゃんも上を見上げ…表示を見つめる――――…
エレベーターは、スーゥ…と…静かにロビーに到着した…
「―――…父さんと母さんには…
二人の気持ちが重なって…揺るぎない物になったらでいいと思うよ…
余計な心配かけたくないでしょ?
それに…付き合ったからって―――…
全部が全部…上手く行く恋愛とは…限らないし…
二人で…考えてからでいいと思うよ……」