山岸君と照井君
第17章 甘い香り―――…。
俺達は、朝の通学路をくだらない話と…ツッコミで…だらだらと歩いた…
電車に乗り…
いつもと違う風景を山岸に見せている――――…
山岸と…俺の家では、帰る方向が真逆で…
電車の進む方向…見る風景は全く違う――――――…
山岸は、商店街のある駅やマンションの建ち並ぶあの風景を…生活視野にはしたことないだろうなぁ…って…
サラサラと風に揺れるクセのない髪を見つめ…俺は、思った…
「な…なぁ…宏樹…」
「ん?何?」
山岸は、母さんの弁当をギュッと握り…
上目使いをする――――…
はぅ!!キュンキュンするから止めて!!