山岸君と照井君
第43章 番外編⑥―――……
「ちぇ〜…あそこの…唐揚げ…食べたかったなぁ〜」
最近の私は、商店街にハマってしまっている!!
どこも似たり寄ったりのショッピングセンターやモールより!何倍も楽しい!!
知らないオバチャンやおじちゃんがが話しかけてくる感じも、たまらなくスリリング!!
「じゃぁ…岳心さんに頼もうか?
今日は、残業って伝えてたし……」
「!!え、いいかな?」
麟太郎先生は、にっこり笑うと電話をかけ始めた…
「もしもし…あ、岳心さん?今、心美ちゃん来てました…で〜〜〜〜〜…」
少し離れた場所で…電話をする麟太郎先生…
その間に…問題終わらせなきゃ!!
私は、鉛筆にキュッと力をこめる――――――…と、
奥の…フレーム製造の部屋から…
従業員の…淵葉さんが見え…
私は、ペコリと頭を下げた…
次の瞬間!!淵葉さんが慌てて隠れようとしたが、隠れきれず…
色んな物にぶつかり……
床に…転がった……
「おぃ…淵葉…大丈夫か?」
電話中の麟太郎先生に突っ込まれ…
ワタワタとする姿も……
私からバッチリ見えた……
「―――…痛そう…」
淵葉さんは、私に何度も頭を下げて……フレーム製造の部屋に戻っていった…