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風景画

第21章  夜長月 ④




季節が進み

闇がひと色 濃さを増す



目をこらしても

見ることのない夜の果て



手を伸ばしても

触れるものは何もなく



夜風が雨音を連れて

胸の中に忍び込む



ただ

あの人の幻を探し続ける







(了)



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