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風景画

第28章  時雨月 ②




過ぎた嵐の名残なのか

白絹を纏わせたような

空の蒼が

車窓を流れてゆく



細く開いた窓から吹き込む風に

濡れた緑の匂いが混ざる



飛び去る景色に

秋を探しながら

花に 風に

いつのまにか

あなたの面影を探している







(了)



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