テキストサイズ

風景画

第28章  時雨月 ②




夜を越えて

絶え間なく降り続く

細かな雨が髪を濡らす

急ぐ季節が

唇を 指先を 震わせて…



束の間

寒さをときほぐすのは

淹れたての珈琲のほろ苦さ



けれど

もっと…それよりも

暖かく肩に纏わるあなたの言葉

優しく心も包まれてゆく







(了)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ