テキストサイズ

風景画

第34章  時雨月 ⑤




北風が唸りはじめた…

雲を散らして

十三夜の月を冴えさせる



そして

疼く胸を揺さぶりながら

甘い牙で

狂おしさを駆り立ててゆく



風よ鎮まれ

私の心を震わすな

眠れる想いを、目覚めさせるな…







(了)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ