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風景画

第38章  雪待月




眠れぬままに迎えた朝…

東の空にあなたを想う



薄紫から紅に

浮かぶ雲が染め上がり

冴えた空気は肌を刺す



静かに昇る日を受けて

ひそやかな夢を見る



あなたとふたり

ゆらゆらと

ゆくえ定めぬ舟に乗り

いつまでも

何処までも

たゆたうように過ごす夢…



叶わぬことこそ朝の夢







(了)



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