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風景画

第1章  風待月




星の見えない六月の空

夜気はしっとりと密度を増し

妖しく肌にまといつく



指先で時の流れを掬いつつ

夢に捉われゆくような

あてどない幸福



このまま眠らずたゆたいながら

辿り着けるものならば…

恋しいあなたの胸の中へ







(了)

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