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風景画

第1章  風待月




ぽつりぽつりと 雨音が弾ける

遠雷に追われるように

足早になりながら

天を仰ぐ



あの人は

濡れないだろうか…



…忘れている

あなたへと続く空の遠さを



思い違いの苦笑い

胸の奥が微かに疼く



肩の触れる隣にいるような

それでも

やはり遥かな人・・・







(了)



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