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風景画

第46章  雪待月 ⑤




その花は

あなたが頬を染め

ふわりと微笑むように

思われて…



ひと束を腕の中

そっと抱えて歩きだせば

囁くような銀の雨



薄紅色の花弁にかかる

ひとしずく

ほろりと落ちて

胸に

やわらかな灯りがともる







(了)



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