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風景画

第60章  初空月




花暦に吹く 時の風が

水仙の蕾ひとつ

ほころばせ

冬を彩る



夕明かりに白いその姿は

遥かな人の面影か

心がざわめく



けれど

ゆかしさに触れもできず

ただ 見つめるばかり



ただ 恋うるばかり・・・







(了)



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