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風景画

第77章  桃月




時が止まったように静かな夜…



いつもより

大振りなグラスに氷を満たす



熱く浮ついた心のまま

注ぐ火の酒はたちまち溢れ

堰をきる想いに似て

闇に流れる



……あなた…



胸の震えが虚空も揺らす







(了)



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