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風景画

第89章  花残月 ②




その道の

傍らには菫のひと群れを



ふと 膝をついた時

揺れる瞳に映るよう



仰ぐ空にはライラック

そして

広がる丘の一面に

ラベンダーの絨毯を…



風は静かに渡るだろう



あなたの道が

ゆっくりと

歩けるものであるように

優しい花で満たしたい







(了)



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