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風景画

第7章  七夜月 ③




真夏の夢は蒼の世界

深い海の底のように

静寂が支配する



迷い込んだ蒼の中

やがて銀色の粒子が降り注ぎ

夢の王が舞い降りる



夢を統べる者…



白く長い指が額に触れ

内なる声が心に語る



〜望みの夢を与えよう



私の願うものはただひとつ

どうか

愛するあの人の夢を…



王のマントが私を包み

夢の奥へと誘いゆく







(了)



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