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風景画

第1章  風待月




幾重にも薄色の紗を重ねた

静かな夜に

あなたとともに包まれたい



そして

櫂を持たない小舟のように

伽羅の香りが漂う中を

ゆくえ定めず ゆらゆらと

時の流れに浮かんでいたい



果てない夜を どこまでも…





(了)



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