魔法少女みるくホワイト
第1章 プロローグ
授業が終わって、みるくは図書館に行って本を探す。
本棚には並んでいない、床に落ちたおまじないの本を拾う。
(汚い本だなあ、でも、おまじないの本だって、悠人くんとの恋が実るおまじない……無いかなあ)
みるくは本をパラパラと見ると、なんでも願いが叶うおまじないを見つける。
天使を呼び出して願いを叶えてもらうらしい。
魔法陣の描き方と呪文をメモし、みるくは図書館を出る。
もう夕方で、薄暗い。
図書館の裏庭で、みるくはメモした魔法陣を描く。
(まさかほんとなわけない……けどね)
そう思いながらみるくは目を閉じ呪文を唱える。
(すごい風……寒気がする)
恐る恐る目を開けると、外は真っ暗になり、魔法陣だけが光っている。
魔法陣から、一瞬何か飛び出した気がする。
バサバサとカラスも飛んでいる。
みるくの顎はつかまれ、顔を上げられる。
目の前には、綺麗な紫色の瞳……と鋭い牙。
そして、黒い羽。
黒い服に身を包んだ男が見下したようにみるくを見つめる。
(な、なに、どうなってるの、夢……?)
「てめえか、この俺を呼び出しやがったのは、もっと美人かと思ったら乳くせえガキじゃねえか」
「あ、あ、ごめんなさい……」
みるくはガタガタ震えながら声を絞り出す。
「ああん?」
「きゃっ」
「……で?」
「え……」
「まさか用もなく俺を呼び出したんじゃねえだろうな!」
「ち、ちがいます、あの、間違えて、しまって……」
「あぁ……天使と、か?その魔法陣はスペルを間違えると悪魔がでてくるんだよ、普通はもっと低級の悪魔が出てくるんだが」
「ご、ごめんなさい……」
悪魔がみるくを離すと、みるくは地面に座り込む。
「まあ、お前も一応女だし、言ってみろ」
「な、何を……」
「俺を呼び出した願いだ、あるんだろ、何か、誰か殺したいとか」
「ち、ちがいます、悠人くんにっ、好きになってもらいたいんです」
「……平石悠人の心が欲しいんだな、その願い、叶えてやる」
「ほ、ほんとですか」
本棚には並んでいない、床に落ちたおまじないの本を拾う。
(汚い本だなあ、でも、おまじないの本だって、悠人くんとの恋が実るおまじない……無いかなあ)
みるくは本をパラパラと見ると、なんでも願いが叶うおまじないを見つける。
天使を呼び出して願いを叶えてもらうらしい。
魔法陣の描き方と呪文をメモし、みるくは図書館を出る。
もう夕方で、薄暗い。
図書館の裏庭で、みるくはメモした魔法陣を描く。
(まさかほんとなわけない……けどね)
そう思いながらみるくは目を閉じ呪文を唱える。
(すごい風……寒気がする)
恐る恐る目を開けると、外は真っ暗になり、魔法陣だけが光っている。
魔法陣から、一瞬何か飛び出した気がする。
バサバサとカラスも飛んでいる。
みるくの顎はつかまれ、顔を上げられる。
目の前には、綺麗な紫色の瞳……と鋭い牙。
そして、黒い羽。
黒い服に身を包んだ男が見下したようにみるくを見つめる。
(な、なに、どうなってるの、夢……?)
「てめえか、この俺を呼び出しやがったのは、もっと美人かと思ったら乳くせえガキじゃねえか」
「あ、あ、ごめんなさい……」
みるくはガタガタ震えながら声を絞り出す。
「ああん?」
「きゃっ」
「……で?」
「え……」
「まさか用もなく俺を呼び出したんじゃねえだろうな!」
「ち、ちがいます、あの、間違えて、しまって……」
「あぁ……天使と、か?その魔法陣はスペルを間違えると悪魔がでてくるんだよ、普通はもっと低級の悪魔が出てくるんだが」
「ご、ごめんなさい……」
悪魔がみるくを離すと、みるくは地面に座り込む。
「まあ、お前も一応女だし、言ってみろ」
「な、何を……」
「俺を呼び出した願いだ、あるんだろ、何か、誰か殺したいとか」
「ち、ちがいます、悠人くんにっ、好きになってもらいたいんです」
「……平石悠人の心が欲しいんだな、その願い、叶えてやる」
「ほ、ほんとですか」