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先輩とは真逆です

第5章 友達が居てよかった?

二人で疲れ始めた頃、


「ねぇ…この前に泣いた理由聞いたじゃん。それ実は…」


と突然話し出した。
変に緊張してしまい息を飲む。


「夏樹――好きな人を守れなかったからなんだ」
「……す、好き!?」
「うん。少し童顔だから制服は可愛い過ぎて狙われちゃうって少し予感はしてた」


両思いな筈なのに胸が痛い。男だからだろうか、先輩だからだろうか。

…ん?童顔なの僕!?


「でもあの日、初めて話した日に守れなかったから誓ったんだ。もうこんな事はさせない、守ってやるって。なのに守ることは愚か、迷惑かけてばっか…だから泣いちゃってさ」

「…!」


そう思ってくれてた事を知らなかった。もしかしたらこれを伝える為に家に呼んでくれたのかも知れない。

なら僕も伝えなきゃ!


「僕が洋一さんを避けたのは…洋一さんと居るとドキドキしてしまってたから、なんです」

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