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凍夜

第4章 カタルシス



「~♪」

私の携帯がまた鳴った。

「ごめん、マサシ、車止めて!」

もうそろそろ電話をズラす事は出来なかった。

マサシは軽く頷くと、バックミラーを覗きウインカーを上げ左へハンドルを切った。

タイヤが雪の上を滑る音とともに、車は路肩へ横付けされた。

私はコートの衿に顔を埋めるようにして、助手席のドアを開け外に出た。

ミニスカートの裾から冷たい風が入りこんできて、私の太股は鳥肌が立った。

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