
凍夜
第4章 カタルシス
マサシを含む四人は、少年たちを殴りつけ、蹴りあげた。加減をしなかった。
無抵抗の4つの塊は蹴られる度、跳ねたり丸まったり縮んだりした。
尺取り虫を思わせた。
焼けた髪の毛の異臭が漂った。
数十分後、少年たちは虫の息だった。
私は、やっと止めてくれたのかと思い、マサシの横に駆け寄った。
「こいつらを、石狩湾に沈めよう。」
マサシは、棒読みのように、そう言った。
予め用意されてたかのように、ドラム缶が並べられ、マサシは一人ずつドラム缶の中に押し込んでいった。
私は、何が起きているのかわからなくなっていた。
「ジカンナイ、ハヤク、」
皆、動きが急に迅速になった。
