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凍夜

第5章 渇望



世の中は不都合な具合に回っている。

人は皆、何を頼りに生きているのだろう。

何を信じ、前に進めばよいのか……。

行き先があっても、手元の地図は胡散臭い。

愛?

愛とは形がないものだから、迂闊に手を出すのは拒む?

それじゃあ、愛をカタチにしてみせる……?

萎んだ浮き輪に空気を吹き込むように、膨らんだ愛をこの目で確かめたい。

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