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凍夜

第6章 浸食


《私達は、結ばれなかった……。》


私とマサシは、ラブホテルを出ると来た時と同じ石畳の道を歩いた。


ビルの谷間から朝陽が覗き出していた。


道路脇のゴミ捨て場の残飯に、黒いカラスの群れが鳴き声けたたましくたかっていた。


《私達は、汚れている……。》


すぐ横を流れてゆく川だけがやけに清らかに目に映った。

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