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凍夜

第7章 海溝


マサシは私を引っ張ってグングン歩いて行った。


「……?」


ススキノ駅前通りを南へと向かい人の流れに逆らいながら進んだ。


ススキノ0番地を通りこした辺りでマサシは私の手を引きながら雑居ビルに入った。


「マサシ……?」

エレベーターに乗りこむとマサシは一瞬だけ私を抱き締めた。

すぐにエレベーターの扉が開いて、マサシは私の手を再び引いた。


薄暗い通路には、人の笑い声や音楽が混じって聞こえた。


マサシは突き当たりの扉を開けた。

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