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凍夜

第7章 海溝


マサシは体をずらし、女の股に顔を伏せたまま右手を女の中心に沈めると、客席まで様子が見えた。

女の顔に恍惚の色が伺え、口元から声が漏れた。音楽が流れているのに聞こえた。


マサシの指が上下すると女は足を踏ん張り腰を震わせた。

女の唇がわなわなした。

「……wo……wo ……a……OH !」

マサシの肩が揺れた。

女の中心から何かが飛んだ。

「OH !……ha……ha……cam……ya!」

女は足をばたつかせマサシはその足を押さえ更に指をグラインドさせた。

「Aa !ha……wow !」

女は激しく体を痙攣させて首を振った。

椅子がきしんだ。

また女の中心から何かが飛ぶ。

それはもうなかなか止まらず、ステージにかぶりついた客達も口を開けてそのさまを眺め感嘆の声を漏らした。

照明が白くなりスポットになるとマサシの髪の毛が汗か何か、濡れて光っていた。


「ハーイ!テクニシャンボーイ!マサシ!
サンキューステージ!」

スタッフがマイクで叫んだ。

「godhand!マサシ!スゲーなー!」

客達がマサシを絶賛した。

マサシは女にアロハシャツをかけると後ろ手に縛ったロープを外した。

女は先程の事など忘れたかのように客達に笑顔を見せた。

マサシのTバックにはチップが沢山挟まれて女も男達に囲まれてチップを貰っていた。


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