
普通の幸せ
第1章 日常
「……博紀。したい」
「……仰せのままに」
博紀はエッチを強請る俺に口付けながら逞しい腕で抱き上げてくれる。
そのまま寝室に行って、朝まで愛し合った。大袈裟な表現だが、博紀が帰ってきたのが3時過ぎだったんだから、朝方近くまで抱き合っていたのは事実だ。
俺が目を覚ましたのは8時過ぎで、博紀の姿はもうなかった。
大手の商社に務めている博紀は最近仕事が忙しい。
その分稼ぎも良くて、俺は世間一般の嫁並みに養ってもらっていた。
マンションの家賃も生活費もほとんど博紀が出している。
俺自身も近所のコンビニでバイトはしているけど、博紀に比べたら雀の涙程度の給料だった。
元々、博紀とは大学で知り合い、同棲をバカ正直に両親に言ったら勘当された俺は学費も出してもらえなくなり退学。
一方、実家が資産家で尚且つ同性愛にまで寛大だった両親を持つ博紀はそのまま大学も無事に卒業し、難関だった大手企業の就職試験にも受かり、才能もあったのか仕事も順調らしくエリート一直線だ。
大学を退学した時点で博紀との明らかな格差を感じていた俺は別れも切り出した。けど、理由が理由なだけに博紀は受け入れなかった。
俺も本心では博紀を愛していたから、こんな惨めな俺でも変わらず受け入れて愛してくれる事が本当に嬉しかった。
そんな回想を脳内で繰り広げながら、今日も俺の平凡な一日は無駄に時間が過ぎていた。
忙しい博紀の為に最初は家事や夕食作りも俺がしていたけど、頑張って作った夕食もここ数年は遅く帰ってくる博紀のせいで冷めて不味くなるか食べてすら貰えない。
だから、夕食は一人で簡単に済ますし、その後は一人でソファーに寝転がりながらスマホ弄りかテレビだ。
「……仰せのままに」
博紀はエッチを強請る俺に口付けながら逞しい腕で抱き上げてくれる。
そのまま寝室に行って、朝まで愛し合った。大袈裟な表現だが、博紀が帰ってきたのが3時過ぎだったんだから、朝方近くまで抱き合っていたのは事実だ。
俺が目を覚ましたのは8時過ぎで、博紀の姿はもうなかった。
大手の商社に務めている博紀は最近仕事が忙しい。
その分稼ぎも良くて、俺は世間一般の嫁並みに養ってもらっていた。
マンションの家賃も生活費もほとんど博紀が出している。
俺自身も近所のコンビニでバイトはしているけど、博紀に比べたら雀の涙程度の給料だった。
元々、博紀とは大学で知り合い、同棲をバカ正直に両親に言ったら勘当された俺は学費も出してもらえなくなり退学。
一方、実家が資産家で尚且つ同性愛にまで寛大だった両親を持つ博紀はそのまま大学も無事に卒業し、難関だった大手企業の就職試験にも受かり、才能もあったのか仕事も順調らしくエリート一直線だ。
大学を退学した時点で博紀との明らかな格差を感じていた俺は別れも切り出した。けど、理由が理由なだけに博紀は受け入れなかった。
俺も本心では博紀を愛していたから、こんな惨めな俺でも変わらず受け入れて愛してくれる事が本当に嬉しかった。
そんな回想を脳内で繰り広げながら、今日も俺の平凡な一日は無駄に時間が過ぎていた。
忙しい博紀の為に最初は家事や夕食作りも俺がしていたけど、頑張って作った夕食もここ数年は遅く帰ってくる博紀のせいで冷めて不味くなるか食べてすら貰えない。
だから、夕食は一人で簡単に済ますし、その後は一人でソファーに寝転がりながらスマホ弄りかテレビだ。
