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ネムリヒメ.

第5章 シャンプーとアイスクリーム.








葵くんがクスリと喉をならす


「…っ」


ゾクゾクする彼の眼差しにアタシは声も出せず、ただ無意識にカラダが動いて、身を捩って腰をひいた


しかし彼に腕を掴まれ、半ば強引に唇を奪われる


「ふ…っや…は、んん…」


重なった唇の隙間から舌を差し込まれて、とろけるようなキスに事もあろうか甘い声が漏れる


「廊下でそんな声…出さないで…」


濡れた吐息がかかり、唇が触れたままの距離で彼が囁く


なのに、もう一度アタシの唇を塞ぎ、わざと声が出るようなキスを仕掛けてくる彼


吐息が鼻に抜けて、静かな廊下に唇から零れる甘い声が響いては消えていく


目の前があっという間に彼の匂いでいっぱいになって、頭がクラクラする


「かわいい…」


葵くんはすっかり力の抜けたアタシの唇を指で弄びながら、渚くんのシルシがついている首筋とは反対側の首元に手を差し込むと

長い指でアタシの髪をかきあげた



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