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ネムリヒメ.

第12章 アイスクリームシンドローム.







彼に手首を掴まれて、横になったまま渚くんと視線が絡み合う


「っ、ちょっと…」

「なんだよ…」


ど、どうしたらいい…

あんなコトがあったばっかりなのになんでそんな顔してるの?

彼のいつもの艶やかな視線に心臓がバクバクしだす

お願い戻ってきて、さっきのアタシ!!


「なぁ…」

「っ…」


こんな時まで低くて甘い声を出す彼…

お願いします…わざと!?ってくらいの、その色気をとめてください


「おとなしく寝てろって言ったよな…」

「っ…!!」


彼の言葉にピクリとカラダが揺れた

そう…ですよね…


アタシを見つめる彼の表情からは感情が読み取れない


「寝て…ました」


けれど漆黒に揺れる彼の瞳から目が離せずとりあえずそう告げる


「それ… "寝た" 違いだろ」

「……っ」

「できの悪い洒落言ってんじゃねーよ」

「ぅ………」

「誰も "聖と寝ろ" なんて言ってねーよ」

「っ…だって…」


彼の少し流したような視線が アタシを突き刺す


「だって、じゃねー…」

「……んわっ!!」


するとすぐに不機嫌そうに眉を寄せた彼に馬乗りにされた




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