ネムリヒメ.
第13章 シャンパン☆ストロベリー.
「………」
ってー、朝から目の毒だ…
見とれるなアタシ!!
起こなさいと!!
「ねぇっ、葵くん起きて!! 朝から遊ぶって言ってたじゃんっ」
「ん……なに…」
少し大きな声をあげてカラダを揺するアタシにようやく彼が掠れた声をあげる
「ね、起きて」
「ん…」
うっすらと開く彼の瞳
コンタクトを外した黒い瞳がアタシをぼんやりと見つめる
が、再び閉じていく
「ね、眠いのはわかるけど、起きようよ」
「………」
「葵くんってば…」
するとゆっくり彼の手が伸びてアタシの髪に触れ、引き寄せられ重なる唇
「ッ…!!」
目の前で微睡む王子の不意打ちに朝からキュンと心臓が甘い音をたてる
いやいや、そうじゃない!!
「ね、起きて」
「ん…」
アタシの髪を指に絡める彼に、
ようやく起きてくれるかとほっとしたのも束の間…
「っ!!」
今度は強い力で彼に引っ張られて、ベッドに倒れこむアタシ
そして寝起きとは思えない素早さでアタシに馬乗りになる葵くん
「ちょっ…」
彼の顔を見れば若干眠そうに目を細めるも
その瞳はギラりと光り、鋭い視線で上からアタシを見下ろしている
その眼差しに背中がゾクリとした