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ネムリヒメ.

第14章 シュガー&スパイス







それに、気づいてる!?

すれ違う女子たちが全員振り返っては爽やか王子にうっとりしてるのを…


爽やかな白シャツに春らしい濃い目のパステルグリーンのカラーカーディガン、一番上に羽織った明るいキャメルのレザーのライダースに、グレーのチェックのカーゴパンツ

その上、ダークブラウンのメッシュが入った綺麗な金髪にお洒落眼鏡とか…

美男子はなに着ても似合うけどオーラ出過ぎじゃない!?

目立ちすぎ!!

芸能人かっての!!



「…で、さっきからなにごちゃごちゃ考えてるの!? 考え事禁止だってば」

「っ、葵くんのコトっ!!」


アタシの顔を覗きこみながら額をつつく彼に、咄嗟に口から飛び出したのがそんな言葉で…


「ちーちゃん…!?」


あ……

いやいやいや

何を言ってるんだアタシはー!!

流せっ…流せっ!!


「なんでもな…」

「あ、もしかして気になるの!? オレが女子の目線独り占めしてるって!?」

「っ…!!」


真っ赤になって焦るアタシの言葉を笑顔で遮る葵くん

って、自覚ありとか!!

なんなの、このオトコ…


そりゃね、わかってるよ、誰が見てもカッコいいもん

いつもは渚くんとか聖くんがいるから、きっとオーラが相殺されてて気がつかなかったけど

どう見ても一般人と比べ物にならないオーラでてるし、眩しいもん

でも、それをしっかり自負してらっしゃるあたり、どんだけなの!?

どれだけモテる自信と自覚あるんだ


アタシは今、とんでもない人と一緒にいるのね…




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