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ネムリヒメ.

第3章 無くしたモノ.






うわ…っ!!!


一歩部屋から出るとその先には長い長い廊下が続いていた


床には品のある深みがかった赤い色の絨毯が敷かれ、照明や装飾品が醸したすゴシック調の雰囲気に明らかに普通の建物ではないことがすぐわかる


ここ…日本だよね!?


まるで中世ヨーロッパの大きな邸宅のような造りに驚きを隠せないでいた


渚くんっていったい…


ほんの少しだけ渚くんの正体を疑いつつ彼のあとを着いていくと、建物の中心にたどり着く


左右から緩いエッジを描く階段に吹き抜けの高い天井

目下には広ーいリビングがひろがっていた


家具はすべて品のあるアンティークもので揃えられ、壁際にある暖炉がひと際エレガントな雰囲気を演出している

それに加えてバーカウンター、そしてビリヤードとダーツまで置かれている


……ここ、どこですか…


思い切りキョロキョロしながら階段を降りて彼と一緒にリビングを抜けると、奥にあるダイニングに通された



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