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お嬢様♡レッスン

第117章 慌ただしい日々

飛行機の中でお預けを喰らった恋人は今、我慢の限界まで来ている。

それを超えようとしているのだ。

その後に彼がどんな風に暴走するのかと想像すると、綾芽の背筋が凍った。

しかし、宗佑は葛城を揶揄いたかっただけなので『冗談だよ』と言って彼女を葛城に返した。

「それよりも、今後の事を色々と決めなければならないね」

葛城へのちょっとした悪戯が成功し上機嫌な宗佑は、やっと帰って来た孫娘の将来(さき)の事について話し合おうと提示した。

葛城からは、綾芽にプロポーズをし、彼女が承諾した事は聞いている。

婚約披露は行うのか。

結婚はいつするのか。

綾芽は大学へ復学するのか。

仕事はどうするのか。

色々と決めなければならない事がある。

「それなんですけど、お祖父様。私…、慎吾さんとなるべく早く結婚したいと思っています」

「ほう?」

「大学にも戻りたいです。結婚していても、勉強は出来ますよね?」

「ああ、学生結婚をしている人も居るし、結婚後に大学に入り直す人もいるからね」

「それから…。もし、慎吾さんとの間に子供が生まれて、それが女の子だったら、ウィリアムとフレデリクのお嫁さんにする事を約束しちゃったの…」

「何だって!?」

「勝手に決めてごめんなさい。でも、彼等には本当にお世話になったし、彼等が望むのであれば、叶えて上げたいの…」

「ううむ…」

宗佑は唸ると、顎に手を当てて考え込む。

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