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お嬢様♡レッスン

第118章 Last Lesson♥幸せになりましょう

「オイルの量はこれくらいで?」

「ええ。それで結構です。少し擦り合せて掌に馴染ませて、温めて下さい」

「はい」

柳瀬の言う通りに葛城はオイルのたっぷり乗った手を擦り合わせ、手に馴染ませる。

容器から出して直ぐのオイルは冷たいので、人肌で温める必要がある。

また、エッセンシャルオイルは成分が凝縮されていて、人に寄っては強過ぎる為、掌から少し成分を吸収し、和らげる効果もあるのだ。

「マッサージは、心臓から一番遠いところ…つまり足の先から心臓に向かって施していきます。今日は既に足からの施術は終わっておりますので、腕と肩からお願いします」

そう言うと柳瀬は口頭で説明し、葛城がそれを実践していく。

「綾芽、どうですか?痛くはありませんか?」

「ええ…。とても気持ちがいいです…」

葛城が綾芽の顔を覗き込むと、トロンとした目で綾芽が答える。

柳瀬が『ほらね?』と言う顔をして葛城を見ると、葛城は嬉しそうに笑みを浮かべた。

「力加減のコツはお掴み頂けたと思います。あとはリンパの流れに沿って、リンパ球に向かって血液を流すイメージで施術して下さい」

そう言うと柳瀬は手に付いたオイルを拭い、『後は葛城さんにお任せします』と言って浴室を出て行った。

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