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お嬢様♡レッスン

第118章 Last Lesson♥幸せになりましょう

今日は綾芽と葛城の結婚式当日だ。

東乃宮グループと付き合いのある著名人や二人の友人達が、世界各国からお祝いに駆け付けてくれている。

窓から庭を見下ろすと、広大な敷地の一角に、式場が設けられており、既に黒山の人だかり状態だ。

その様子に綾芽は幸せを感じずには居られなかった。

「お嬢様、安岡は綾音様の分まで、今日のお嬢様の晴れ姿を見守らせて頂きますよ!」

「ふふっ。有難う。安岡さんが居てくれて心強いわ」

「そう言えば、莉玖?アンタ何しに来たの?」

安岡女史に言われてハッとした顔をする莉玖。

会場の準備が整った事を伝えに来たのだ。

「ゴメン、迎えに来た。綾芽が綺麗で吃驚して…。忘れるところだった」

そう言って莉玖は鼻の頭をポリポリと掻いた。

こんな時でも、そう言うところは莉玖らしいと綾芽は微笑ましく思う。

「莉玖…。有難うね」

「そんな…改まって言われると…照れる」

「ふふっ。莉玖があの時、逢いに来てくれなかったら、今頃はどうなっていたか分からなかった。あの時、大事な大会だったんでしょう?ごめんなさい…私の為に…」

そう言って綾芽が睫毛を伏せると『綾芽の方が大事。だから気にすんな』と莉玖はニッコリと笑った。

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