テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第119章 それから…

「おやおや、離婚の危機かい?それなら僕が綾芽を国に連れて行こうかな?」

片付けを終えたウィリアムが、二人の言い合いにニコニコしながら加わった。

「誰も離婚なんてしませんよっ!」

そう言って葛城がギロリとウィリアムを睨む。

「お~…コワッ!綾芽、キミの旦那は相変わらず僕に厳しいねぇ…」

ウィリアムは肩を竦めて両手を上げて降参のポーズを取った。

「ごめんなさい、ウィル。でも、離婚はしないわよ?」

「ははっ!分かっているよ」

「それより、万理依(まりい)と璃理依(りりい)に逢って行くでしょ?」

「当然だよ。僕の婚約者候補だからね!」

「考えるとは言いましたが、本当に貴方に嫁にやるとは言ってませんからね!?」

綾芽は大学卒業した翌年、双子の女の子を出産した。

そして、その翌年には、待望の男の子にも恵まれていた。

お嬢様もすっかり三児の母となっていた。

母としても、会社の役員としても充実した日々を送っている。

「はいはい。でも、慎吾?二人はすっかり僕達に懐いているから、二人が僕達の所に来たいと言うのは時間の問題だよ?」

二人の可愛い双子達は、ロートマン兄弟の美貌に幼いながらも夢中である。

「本人達の口から聞くまでは、分からないでしょう?」

顔を合わせればそんな遣り取りをする二人に綾芽は苦笑する。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ