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高月の言葉に、その場に居る誰もが頷いた。

自分達の大切なお嬢様。その彼女が笑っていた。

それが一番なのだと彼等は思う。

「俺達も幸せになって、綾芽ちゃんを安心させないとな！」

そう言って黒崎はビールを飲み干すと缶を握り潰した。何かを決意した様に。

「そう言えばさ？葛城さんがこの前迄出向していた会社の秘書の…えっと…橘さん！あの娘さ、マコの事、かなり気に入ってなかった？ずっと傍でウロウロしてたじゃない？」

速水がそう言うと、黒崎は狼狽えた。

「えっ!?」

「彼女と何かあった？」

「いやっ！別に…何もっ!!」

黒崎の狼狽え振りに、全員が彼をジトっと目を細めて見つめる。

「本当に何もないよっ！告白されたけど断ったし!!」

「断ったのにウロチョロする？」

「知るかっ！本当に何でもないし、俺はまだ綾芽ちゃんの事が好きだって言った！」

「なるほど…いつかは諦めて自分の方を見てくれるんじゃないかって思ってるんだな、あの娘」

「狙った獲物は逃さないって感じでしたもんね」

「そんな事言われても…」

「マコ兄は好感度高いから、あの娘とくっ付いたら読者の皆さんが悲鳴を上げるぞ？」

「はぁ？一体、何の話だよ？」

「このサイトでやってるアンケート投票のだよ。まぁ、莉玖には負けてるけど」

「えっ!?俺っすか!?」