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お嬢様♡レッスン

第124章 【番外編】男達のバレンタイン事情


陽が昇り、使用人達が全員が揃う午前7時。

白鳥館では、執事である白河を中心に朝食を摂りながらのミーティングがいつも通り行われていた。

本日は日曜日であるが、特に来客の予定はなく、主である綾芽の外出の予定も入っていなかった為、特別な申し送りは何もなく、ミーティングは簡単な物だった。

「それでは、今日も宜しくお願いします」

そう言って白河が頭を下げると、一同も頭を下げ、気合の入った声を上げた。そして食事の終わった者から、順次テーブルを離れて行く。

これから本格的な業務に入るのだ。

「だいぶ"様"になって来たね」

柳瀬はそう言って白河に微笑み、ハーブティの入ったカップを口元に運ぶ。

「まあな」

ニヤリと口の端を吊り上げ、白河は柳瀬に片目を瞑って見せる。彼は一口分程残っていた、紅茶を飲み干し立ち上がった。

彼にはこの後、主人達の朝食の給仕がある。柳瀬も綾芽の執事として働いていた時に経験した事があった。

あれからそんなに時間は経っていないのだが、懐かしく思う。

綾芽と花を摘んだ事、生けた事。明け方まで彼女の身体を求めてしまった事。

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