お嬢様♡レッスン
第124章 【番外編】男達のバレンタイン事情
「珍しいな、莉玖が飲みに誘ってくれるなんて」
迎え入れてくれた莉玖にワインのボトルを渡しながら、白河がそう言った。
「そうっすか? まあ、確かに俺から誘う事ってほぼなかったっすよね。俺、未成年だし……」
「そう言えば、莉玖ってまだ19だったっけ?」
「うっす」
「まあ、外で飲んでるわけじゃないしな。ま、大丈夫だろう」
そう言って莉玖の肩を叩き部屋に入ると、結局いつもの面々が顔を揃えていた。
「莉玖と差しかと思ってたのに……。何でマコ兄やリュウ兄まで居るんだよ!! 邸を出たんじゃなかったのかよ!!」
そう言って白河は、邸を出て行った筈の年長組に突っ込んだ。
「俺は、俺に送り付けられたマダム達の愛のプレゼントを引き取りに来ただけだよ?」
速水はそう言うと、マダムから送られて来たと言う、贈り物の一部を見せた。
「今年は少なかったなぁ……。まあ、お断りしていたっていうのもあったけど」
そんな事をぼやく速水。
「んで? マコ兄は何でここに居るの?」
「偶に実家に帰って来ちゃ悪いのか?」
炬燵布団に包まりながら、黒崎は白河に逆質問を投げかけた。