お嬢様♡レッスン
第124章 【番外編】男達のバレンタイン事情
彼は綾芽がぐったりするまで、その味を堪能すると、彼女をベッドに横たわらせた。
「……? 慎吾さん?」
綾芽は訝し気な目を葛城に向けると、彼は微笑んで彼女の汗ばんだ額に口付けを落とした。
「疲れたでしょう? 少し休みましょう」
「え……、でも慎吾さんは?」
「私なら大丈夫ですよ。貴女をこうやって抱き締めているだけでも……十分気持ちがいいですから」
そう言うと葛城は、綾芽の身体に腕を絡ませ抱き寄せた。項や剥き出しの肩に何度も口付けながら、唇で彼女の肌の滑らかさを楽しむ。
「でも……駄目……。私が……慎吾さんを欲しいの……」
潤んだ瞳で葛城を見る綾芽のその言葉に、彼はどう表現して良いのか分からない程の喜びを感じていた。
「そんなことを言われたら、また気を失うまで貴女を攻めてしまうかもしれませんよ?」
「いいの……。私の慎吾さんへの想いがそれで伝えられるなら」
そう言うと綾芽は、葛城に向き直り彼の首に腕を回した。
「全く……。貴女と言う人はどこまで私を虜にするおつもりですか?」
「どこまでも……。だって、私から離れて欲しくないから……」
そう言いながら彼の頬に頬擦りする綾芽が愛しくて、彼女の身体に回した腕に力を込める。