テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第21章 Lesson 9♥ご奉仕しましょう

「お嬢様はどんどんお綺麗になりますね」

綾芽の髪を梳かしながら、安岡が言う。

「やっぱり、イケ面に囲まれて生活していたら、女性ホルモンの分泌が良くなるんでしょうかねぇ…?」

「えっ!?」

「お嬢様は誰が一番お気に入りなんですか?」

「や、安岡さん?」

「も~、隠さないで下さいませ。お嬢様と私の仲じゃありませんか!」

「えっと…、安岡さんは?誰が好みなの?」

綾芽は矛先を変えようと、取り敢えず質問返しをしてみる。

「嫌ですよ、お嬢様!こんなオバチャンが騒いだら、お二人共気を悪くなさいますよ!」

安岡は『オホホホホ』と笑いながら、片手を上下にパタパタと動かす。

「二人って事は、高月さんと葛城さん?」

「そりゃあそうですよ!真琴や琉聖達なんかは、おしめを変えてやってたから、私の息子の様なもんですからねぇ…」

(あの5人、絶対に安岡さんに頭が上がらないんだろうなぁ…)

そう綾芽は思った。

「それで?お嬢様は?」

綾芽の答えを聞き出そうと、ずいっと安岡が詰め寄って来る。

「安岡さん、そこ迄にして頂けますか?」

いつの間に入って来ていたのか、柳瀬が安岡を止めに入る。

「あら?オホホホホ!それじゃあ、お嬢様。レッスン頑張って下さいませ」

そう言うと安岡は嵐の様に去って行った。

「まったく、あの人は…」

「そんな事、言いながら微笑んでますよ?」

「そうですか?まぁ、あの方には両親共々お世話になっておりますから…」

「ここのお屋敷の皆さんは仲が良いですよね。アットホームと言うか…」

「そうですね。それも偏に旦那様のお人柄だと思います」

「お爺様は皆さんに尊敬されているんですね」

「はい。お嬢様も直そうなりますよ」

「だといいんですけど…。いえ、そうなる様に頑張ります!」

「余り張り切り過ぎないで下さいね。振り回されるのは私達なのですから…」

「私、そんなに皆さんを振り回してます?」

「今のところは未だ…でもないですね。葛城さんと高月さんは、もう既に振り回されているかも知れません」

「そんな覚えはないんですけど…」

「見に覚えがないから、振り回されてるんだと思いますよ?」

「???」

「まぁ、お嬢様はお嬢様のままでいて下されは宜しいかと」

「分かりました。そうします…」

「では、レッスンを始めましょうか」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ