お嬢様♡レッスン
第23章 執事のお仕事◆杜若莉玖の場合
綾芽の部屋の前に立つと、杜若は大きく深呼吸をした。
(よし!)
気合いを入れると、杜若は綾芽の部屋の扉をノックする。
「おはようございます、お嬢様!起きていらっしゃいますか?」
そう声を掛け、返事を待つ。
暫くすると『はい』と小さな返事が返って来たので、扉を開けて部屋の中へ入る。
奥のベッドでモゾモゾと動く掛け布団。
杜若は取り敢えず、朝の光を呼び込む為にカーテンを開けて行った。
「うっ!」
綾芽が呻き声を上げる。
「お嬢様、夕べは遅くまで起きておられた様ですが、朝です。お起き下さい」
そう言うと杜若は布団を引き剥す。
すると彼の目に信じられない物が飛び込んで来た。
全裸のお嬢様の姿だった。
「う~?」
綾芽は唸りながら、眠い目をこじ開ける。
(なんだかスースーする…)
そう思って自分の身体を見ると、身を包んでいた布団がない。
そして目の前には、布団を抱えて固まっている杜若の姿があった。
「きゃ━━━━━━っ!!!」
肌を晒す事には大分慣れた綾芽だが、突然のハプニングは別だ。
綾芽は慌てて身を翻し杜若に背を向ける。
我に返った杜若もまた、慌てて綾芽に布団を被せると彼女に背を向けた。
「すっ…すみませんっ!!お…お返事があったのでてっきり…」
「ごめんなさいっ!私、寝ぼけてて…」
「いえ!お嬢様は悪くありません!確認してからにするべきでした!俺の方こそすみませんっ!!」
「とっ、取り敢えずシャワーを浴びてきます!」
そう言うと綾芽はそそくさとバスルームに逃げ込んだ。
朝から飛んだハプニングに見舞われた。
熱いシャワーを浴びながら綾芽は、自分が何故裸だったのかを思い出そうとしていた。
(確かにパジャマを着て寝た筈。それから柳瀬さんが来て…エッチな事をされて…そのまま寝ちゃってた?)
綾芽の執事達は、何故こうも野獣揃いなのか。
自分に手を出さなかったのは黒崎くらいである。
求められるがままに流されてしまう自分がいけないのだが、正直言ってもう少し控えて欲しいと綾芽は思った。
そして自分も流されずに毅然としなくてはと思う。
断った時に彼等が一瞬見せる少し悲しそうな顔にほだされてはいけない。
そう綾芽は心に誓うのだった。
(よし!)
気合いを入れると、杜若は綾芽の部屋の扉をノックする。
「おはようございます、お嬢様!起きていらっしゃいますか?」
そう声を掛け、返事を待つ。
暫くすると『はい』と小さな返事が返って来たので、扉を開けて部屋の中へ入る。
奥のベッドでモゾモゾと動く掛け布団。
杜若は取り敢えず、朝の光を呼び込む為にカーテンを開けて行った。
「うっ!」
綾芽が呻き声を上げる。
「お嬢様、夕べは遅くまで起きておられた様ですが、朝です。お起き下さい」
そう言うと杜若は布団を引き剥す。
すると彼の目に信じられない物が飛び込んで来た。
全裸のお嬢様の姿だった。
「う~?」
綾芽は唸りながら、眠い目をこじ開ける。
(なんだかスースーする…)
そう思って自分の身体を見ると、身を包んでいた布団がない。
そして目の前には、布団を抱えて固まっている杜若の姿があった。
「きゃ━━━━━━っ!!!」
肌を晒す事には大分慣れた綾芽だが、突然のハプニングは別だ。
綾芽は慌てて身を翻し杜若に背を向ける。
我に返った杜若もまた、慌てて綾芽に布団を被せると彼女に背を向けた。
「すっ…すみませんっ!!お…お返事があったのでてっきり…」
「ごめんなさいっ!私、寝ぼけてて…」
「いえ!お嬢様は悪くありません!確認してからにするべきでした!俺の方こそすみませんっ!!」
「とっ、取り敢えずシャワーを浴びてきます!」
そう言うと綾芽はそそくさとバスルームに逃げ込んだ。
朝から飛んだハプニングに見舞われた。
熱いシャワーを浴びながら綾芽は、自分が何故裸だったのかを思い出そうとしていた。
(確かにパジャマを着て寝た筈。それから柳瀬さんが来て…エッチな事をされて…そのまま寝ちゃってた?)
綾芽の執事達は、何故こうも野獣揃いなのか。
自分に手を出さなかったのは黒崎くらいである。
求められるがままに流されてしまう自分がいけないのだが、正直言ってもう少し控えて欲しいと綾芽は思った。
そして自分も流されずに毅然としなくてはと思う。
断った時に彼等が一瞬見せる少し悲しそうな顔にほだされてはいけない。
そう綾芽は心に誓うのだった。