テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第37章 お嬢様の熱い夜

「それは神様がお嬢様に与えた罰なのですから、お嬢様が受けて当然でしょう?」

「何ですって!?貴方、私の執事でしょう!?」

「お二人共、いい加減にして下さい。夜中ですよ?」

そんなバタバタしている最中に葛城のスマートフォンが鳴った。

定期連絡の時間をとっくに回っていた為、主人が電話を掛けて来たのだろうと思い電話に出る。

しかし、主人だと思っていた電話の先に居たのは、主人の孫娘である綾芽だった。

電話の先は、始終無言であったが、微かに聞こえた嗚咽の声。

それが綾芽の物であると、瞬時に判断した葛城は、反射的に『もう少しで修繕担当の者が来る』と姫川に伝え、その場を後にした。

何があったのかは分からないが、お嬢様が泣いているのだ。

最優先すべきはお嬢様だ。

葛城は階段を駆け上がると、綾芽の部屋迄急いだ。

しかし、部屋の前迄来て葛城は二の足を踏んでしまう。

もし、扉を開けて高月が居たら?

自分は邪魔な存在であろう。

それに、自分が綾芽と顔を合わせても良いものか。

自分は綾芽を傷付けてしまっている。

先程の電話も何か勘違いをされているかも知れない。

そう思って躊躇い、綾芽の部屋の前でうろうろしてしまう葛城。

(私はどこまでヘタレなんでしょうか…)

自分の不甲斐なさに苦笑し、意を決して扉を叩こうとした時だった。

『んあっ!葛城さん…』

切なそうに自分の名を口にする綾芽の声が扉の向こう側から微かに聞こえてきた。

初めは空耳かと思っていたが、耳を攲てていると綾芽の濡れた声が彼の耳に流れ込んだ。

『あ…ああん…』

扉の向こう側で綾芽がしている事を想像し、胸がドキドキと高鳴る。

まるで、性に目覚めたばかりの少年の様に。

葛城は確認する為、そっと扉を開けると、中を覗いた。

すると、奥のベッドで恍惚の表情を浮かべ、自分の乳房を揉みながら、パンティの中で手を蠢かせている、綾芽の淫らな姿があった。

“ドクン”

葛城は自身の下半身に疼きを覚える。

ずっと見て居たい様な、けれども今すぐ押し倒して全てを奪いたい様な。

そんな葛藤が葛城の中で渦巻く。

しかし、ずっと我慢してきた『綾芽を抱きたい』と言う欲求には抗えない。

葛城は昂りを鎮める為に一呼吸置き、気持ちを落ち着かせると、綾芽と自分とを隔てている扉をノックした。

“コンコン”

ストーリーメニュー

TOPTOPへ