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お嬢様♡レッスン

第48章 島に上陸!

綾芽の幸せが一番だから。

何が綾芽にとって、一番の幸せなのかは分からないけれど。

彼女が笑っていてくれるのが、一番嬉しい。

そして、そんな想いを綾芽が知ったら、きっと負担を掛けてしまうだろう。

だから、その想いは絶対に綾芽には気付かせてはならない。

黒崎はそう心に決めていた。

皆には『ヘタレ』と笑われるけれども。

そんな事は『ヘ』でもない。

黒崎は色々と迷ったりもしたけれど、自分にとって何が一番大事な事なのかを綾芽の執事となってから、分かってきたのだった。

「なぁに揉めてんの!」

白河が、ビールを取りに建物の中に入ったまま戻って来ない速水を様子を見に、顔を覗かせた。

「別に揉めてなんかないさ。ね?」

「だったら良いけど?リュウ兄、ビール早く!それから、綾芽。早く食わないと肉なくなるぞ?」

「えっ?私まだ全然食べてないのに…」

「心配すんな!ちゃんと取ってある。けど、早くしないとマジで無くなるぞ?」

「分かったわよ~。今、行きます!」

黒崎とは、肝心なところは話が出来なかったが、綾芽は外に戻る事にした。

まだ、来たばかりだ。

話す機会は幾らでもあるだろうと。

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