テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第49章 皆で楽しい朝御飯

お弁当はおにぎり。

味噌汁の出汁を取った後の昆布を細切りにして同じく出汁を取った後の鰹節と合わせて佃煮にし、それをおにぎりの具に。

もう一つは余分に焼いた鮭をほぐして入れる。

綾芽の料理は邸のシェフが作る物と違って、家庭の味だ。

邸で働いている者は、揃って賄いを食べる為、こんな素朴な料理は口にした事がないかも知れない。

果たして皆の口に合うのだろうか?

そんな不安が頭を過ぎる。

特に白河の父は邸でシェフを務めるプロの料理人。

白河自体も舌が肥えている。

しかし、彼等の事だから、口に合わずとも『美味しい』と言ってくれるのだろう。

綾芽としては、本当の事を言って貰いたいのだが。

料理の腕を上げるには、本人の努力や工夫は勿論の事、率直な意見も重要だと思うから。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ