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お嬢様♡レッスン

第59章 そして2人きり

『それに片付いていない問題もある』

「…と仰いますと?」

『分かっているのだろう?高月の事だよ』

「ああ…」

高月は綾芽の執事だ。

そして彼女を慕っている。

それを差し置いて葛城と言う訳にはいかないのだろうと黒崎は思った。

しかし、高月もすぐ綾芽に手を出す男だ。

そうなると、また綾芽の気が休まらなくなるかも知れない。

『黒崎、キミはもう少しそちらに居られないのかい?』

「私がですか?」

『男手はどうしても必要だろう。葛城にしても高月にしても、そちらに送るには時間が必要だ。だから、キミが居てくれると有難いんだがね?』

「そう言うことでしたら…」

(我慢出来るのかな。俺…)

『メイドは数日中にはそちらに着くように見繕う。男手も決まり次第、連絡する。それまで綾芽の事を頼むよ」

「畏まりました」

『すまないね。早く戻って勉強をしたいのだろうけど…』

「いいえ、私にお気遣い等、無用です」


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