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お嬢様♡レッスン

第59章 そして2人きり

『そちらでの調査はキミの今後の為にもなるだろう。どの様な開発を行うのか、綾芽と計画を立ててみてくれ』

「畏まりました」

『それじゃあ、頼んだよ』

その言葉を最後に通話が切れる。

黒崎は、タッチパッドをサイドテーブルに置くと、ゴロリとベッドに横になった。

(リュウ達が帰ったら、メイドさん達が来るまで二人きりか…。大丈夫かな、俺…)

どこまで理性が保てるか。

それが心配だった。

綾芽は受け入れてくれそうな気配はある。

しかし、心までは手に入らない。

それが虚しい。

あの高月や葛城まで虜になるくらいだ。

まだ、身体を繋いだ事もないのに彼女を想う自分がそうなってしまえば、速水や白河の様に節操なく求めてしまうかも知れない。

そんな事をすれば、綾芽に嫌われる。

黒崎はそれが一番怖かった。

だったら、『優しいお兄ちゃん』として彼女の心の片隅に置いておいて貰える方が幸せだ。

そう思いながら、黒崎は深い眠りへと堕ちていった。



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