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「さぁ、どうぞ！」

葛城は姿勢を正し、話を聞く態勢を整えた。

「お嬢様のアナルを開発しました」

「えっ？」

白河の報告に葛城は、少しばかり動揺した。

「初めてとの事でしたが、直ぐに順応され、そちらでも絶頂を迎えられました」

「そう…ですか」

「すみません」

「何故、謝るのですか？」

「いや、貴方の大切な人の初めてを奪ってしまいましたから…」

「綾芽様は、貴方にとっても大切な人でしょう？」

「はい…。ですが、もうお傍に居る事は出来ませんから…」

白河は自分のした事を思い出し、拳を握りしめて俯いた。

あの日の昼間は、幸せな時間を過ごしたというのに。

馬鹿な事をして、全てを台無しにしてしまった。

「そうでしたね。旦那様から綾芽様のご希望で、執事を減らすと伺いました」

「………」

「反省している様ですね。貴方の処遇ですが、私が預かる事になりました」

「え？」

「勿論、貴方が執事を目指す気があればですが」

「あります！」

例え綾芽の執事にはなれなくとも。

それでも彼女に宣言したのだ。

中途半端に投げ出す男だとは思われたくない。