お嬢様♡レッスン
第65章 幸せな時間(とき)
黒崎は通話を終えると、部屋に戻った綾芽の元へ、帰る事を伝えに向かった。
「綾芽ちゃん、今、いいかな?」
「はい?どうぞ」
黒崎は綾芽の許可が出ると、扉を開けて部屋の中へと足を踏み入れる。
綾芽は、調査の準備をしていた。
「綾芽ちゃん、俺、今日戻る事になったよ」
「え?」
「先程、邸から連絡が入ってね、代わりの人が今日の夕方、こちらに着くんだって!」
努めて明るく振る舞う黒崎。
綾芽は黒崎が帰ってしまうと聞いて、寂しく思った。
彼が戻ってしまえば、逢える機会は殆どなくなる。
いつも自分を労り、元気付けてくれた兄の様な人。
その人が自分の元を離れて行ってしまうのだと思うと心細くもあった。
「綾芽ちゃん。俺がキミと一緒に居られる時間は、あと半日くらいしかない。その間だけでも、綾芽ちゃんをずっと抱いていたいんだけど、駄目かな?」
こんな事を言ったら、身体だけが目当てなのかと怒らせてしまうだろうか。
信頼してくれているのに、それを裏切る事になるのだろうか。
不安はあったが、もう口に出して言ってしまった事だ。
黒崎は綾芽の答えを待つしかなかった。
「綾芽ちゃん、今、いいかな?」
「はい?どうぞ」
黒崎は綾芽の許可が出ると、扉を開けて部屋の中へと足を踏み入れる。
綾芽は、調査の準備をしていた。
「綾芽ちゃん、俺、今日戻る事になったよ」
「え?」
「先程、邸から連絡が入ってね、代わりの人が今日の夕方、こちらに着くんだって!」
努めて明るく振る舞う黒崎。
綾芽は黒崎が帰ってしまうと聞いて、寂しく思った。
彼が戻ってしまえば、逢える機会は殆どなくなる。
いつも自分を労り、元気付けてくれた兄の様な人。
その人が自分の元を離れて行ってしまうのだと思うと心細くもあった。
「綾芽ちゃん。俺がキミと一緒に居られる時間は、あと半日くらいしかない。その間だけでも、綾芽ちゃんをずっと抱いていたいんだけど、駄目かな?」
こんな事を言ったら、身体だけが目当てなのかと怒らせてしまうだろうか。
信頼してくれているのに、それを裏切る事になるのだろうか。
不安はあったが、もう口に出して言ってしまった事だ。
黒崎は綾芽の答えを待つしかなかった。